225オプションで億トレーダー(仮)になる目論見書

オプションの投資手法を学んで、億トレーダー(仮)を目指そう!

確率は持っている情報によって変わる、情報の多い人が断然有利

休日なので気分転換に簡単な確率のクイズを出題してみよう。問題①「ジョーカーを除いたトランプ52枚から、裏にしたまま任意の1枚を選んで箱の中に入れた。残った51枚をよくシャッフルしてカードの山としてセットした後、上から1枚目、2枚目の表を開くといずれもハートだった。この時、箱に入っているカードがハートである確率はいくらか?」素直に考えれば、まだ開いていない50枚中ハートは11枚しかないから、確率は11/50(22%)になる。

この問題を出題すると、必ずと言っていいほど、「答えは1/4(25%)だ」と主張する人が出てくる。彼らの根拠は、「1枚も開かれていない時点で箱の中のカードが何かは先に確定している。2枚のカードを開いた後に、箱の中のカードがすり替えられることもない。よって確率は、最初に1枚を選んだ時の1/4のままである」ということだろう。たしかに、一理あるようにも聞こえる。では、問題を少し変えてシンプルにしてみよう。

問題②「ジョーカーを除いたトランプ52枚をよくシャッフルしてカードの山としてセットした。上から1枚目、2枚目を開くといずれもハートだった。この時、3枚目のカードがハートである確率はいくらか?」これなら、ほとんどの人は11/50と答えるのではないだろうか。もし、「①は1/4だけど、②なら11/50だ」と答えた人がいたとしたら、明らかにおかしい。(まあ、①も②も1/4だと答える人も稀にいるかもしれないが。)

②の「3枚目」のカードは、シャッフルしてカードの山としてセットされた時点で確定している。1枚目、2枚目の結果によって後からすり替わることもない。つまり、②の3枚目のカードと、①の箱の中に入れたカードは、条件として何ら変わりはないことがわかる。もっといえば、開かれていない50枚のカードの確率はすべて同じ。①の「先に1枚選んで箱の中に入れた」という文章は、その1枚が特別であるかのように装うのが目的だったのだ。

開かれた2枚のカードがハートだったのを見ていなかった人は、①も②も確率は1/4と判断するしかない。この問題が示唆しているのは、確率は持っている情報によって変わる、そして情報を多く持っている人は、より正確に確率を計算できるアドバンテージを得られる、ということである。