225オプションで億トレーダー(仮)になる目論見書

オプションの投資手法を学んで、億トレーダー(仮)を目指そう!

FXをしなくても為替は監視すべき、為替相場はすべての投資に通ずる

株式投資において、為替レート、特にドル円相場の影響力は大きい。株式だけでなく原油、金などの商品も為替との相関性が高く、まさに為替相場はすべての投資に通ずると言えるだろう。FXで為替取引をしていない人でも、ドル円相場だけは観察して、なぜそのような動きになるのか背景を考えてみるべきである。教科書では、為替レートは二国間の金利差で決まると説明されることが多いが、為替は金利差だけで説明がつくほど簡単ではない。

とはいえ、FOMC(米連邦公開市場委員会)で決定される金利政策は、ドル円相場の方向性を決定づける要因になる。3月20日に開催されたFOMCの議事録が4月10日に公表された。前回(1月30日)議事録との差分を抜き出して読めば、FRBの見方がどう変化しているかがわかる。利下げの可能性には触れられておらず、一部委員からはむしろ利上げを継続すべきという意見が出るなど、委員間で相違が生じだした点は注目される。

昨年から市場で懸念されているのが、短期国債(2年物)金利が長期国債(10年物)を上回る「逆イールド」の発生である。逆イールドが出現すると、数年後に景気後退局面に突入するとされている。簡単に説明すると、景気の頭打ちを感じた投資家は、手元の流動性を高めるために短期国債の持ち高を減らすため、短期金利が高くなる。昨年12月に、金利差が8bpまで縮小したことで、ダウが大きく売られたのは記憶に新しいところである。

イギリスのEU離脱問題やECB理事会など、ヨーロッパの材料も無視はできない。アジアでは、北朝鮮問題も地政学的リスクとして気になる。それでも、アメリカ市場の動向が最重要であることは変わりない。今の世界経済はアメリカへの依存度が極めて高くなっていて、仮にアメリカ市場が変調をきたせば、ヨーロッパやアジアで好材料があったとしても一瞬で消し去られてしまう。今後もアメリカの金利動向やドル円相場については、観察を怠らないようにしたい。