225オプションで億トレーダー(仮)になる目論見書

オプションの投資手法を学んで、億トレーダー(仮)を目指そう!

「注文入れるだけで儲かる」って本当?知ってる人だけが密かに実践している投資手法

投資の基本は「安く買って、高く売る」こと。その差額が利益になる。でも、買いたい値段まで下がらなければ買えないし、売りたい値段まで上がらなければ利益を確定することはできない。買った株を塩漬けにして、配当と株主優待をもらうだけでは物足りない。そんな人に耳寄りの情報がある。売買は成立しなくても、注文を出すだけでお金がもらえる方法があるのをご存じだろうか?れっきとした公的な証券取引所を介する100%合法な取引である。知っている人だけが、この方法を使ってこっそり稼いでいるのだ。

■どうして注文を入れるだけでお金がもらえるの

一般的に、株の買い注文は「1000円で100株買う」という形式で出す。これも一種の契約だが、売買が成立する前なら、注文を取り消したり、価格を変更したりするのは買う人の自由だ。もし、株価が1000円まで下がったら絶対に100株買う、と決めているなら、注文を取り消さないことを条件に、そのコミットメントを権利として他の人に売ってお金にすることができる。この仕組みを「オプション取引」という。「1000円で100株を必ず買う」とコミットメントする代わりに、たとえば3000円の権利料を先に受け取れる。コミットメントには1ヶ月ごとの期限が定められていて、その期間中に株価が1000円になれば約束通り1000円×100株=10万円を払って株を買わなければならない。先に権利料として3000円もらっているので、実際は97000円で株を買えた計算になる。

期間中に株価が1000円まで下がってこなかった場合は、コミットメントは消滅して最初にもらった3000円はまるまる利益となる。つまり、「1000円で100株を買う」という注文を入れただけで、3000円の実現益が得られたわけだ。「1000円で100株買う」と決めている人にとっては、どっちに転んでも得する仕組みであることがわかるだろう。改めて「1000円で100株を必ず買う」とコミットメントすることで、翌月も同様に収入を得られるチャンスがある。受け取る権利料のことをプレミアムと表現するが、プレミアムは証券取引所で買い手と売り手の需要によって値段が決まるので、毎月同額のプレミアムが受け取れるとは限らない。

利食いの注文でもお金がもらえる

保有している株を「1200円で100株を必ず売る」という場合も、同様にコミットメントを権利にして売ることができる。仮にプレミアムが2000円だとすると、期間中に株価が1200円に届かずに売れなかった場合、最初に受け取った2000円が利益になる。株を手放すことなく、プレミアムをタダ取りできるという何ともステキな話ではないか。毎月同じ手が使えるのだから、年に一度か二度しかもらえない配当や株主優待よりもずっと効率がいい。コミットメントした期間中に株価が1200円に到達すると、売却代金(1200円×100株=12万円)を受け取って、株はいったん手元から離れることになる。

これらは、オプション取引の中でもっとも初歩的な手法であり、投資先進国・アメリカではほとんどの個人投資家が実践している。持っている株が○○円になったら必ず売るコミットメントをしてプレミアムを得る手法は「カバードコール」、株価が○○円まで下がったら必ず買うコミットメントをしてプレミアムを得る手法は「ターゲットバイイング」という。手法の名前なんて知っておく必要もない。わかりやすいように、「カバードコール」は「カバコ」、「ターゲットバイイング」は「タゲバ」と短縮して覚えておけばいい。(かえってわかりにくいか)

■どうすればオプション取引ができるの

先ほどはわかりやすく株の例を取り上げたが、アメリカでは、個別株だけはなく、貴金属・原油などの商品や為替、株価指数金利など、あらゆる投資商品についてオプション取引が盛んに行われている。日本でも、東京証券取引所で、株価指数(日経225やTOPIX)のオプション取引のほか、東証一部の大手企業を中心に個別株のオプション取引「かぶオプ」が行われているものの、アメリカに比べると圧倒的に流動性が低い。オプションを売買する際に、相手となる売り手や買い手が少ないため、売買が成立しにくいケースもある、という意味だ。

なぜ、個別株のオプション取引「かぶオプ」を知っている投資家が少ないのか。理由は簡単で、取り扱っている証券会社が、ほとんどないからだ。個人が「かぶオプ」をインターネットで売買できる証券会社は、光世証券外資系のインタラクティブ・ブローカーズ証券(IB証券)日本法人の2社だけである。アメリカの証券会社に口座を開設できれば、AppleFacebookAmazonなど日本でもよく知られた企業の株式オプションが売買できるようになり、投資の世界が大きく広がる。日本在住の個人投資家が日本にいながら口座を開設できるアメリカの証券会社としては、前述のIB証券(アメリカ本社)やFirstrade証券などの人気が高い。ただ、口座開設や海外送金などのハードルも高いので、「注文を出すだけでお金をもらえる投資法」を実践するなら、まずは日本の光世証券で「かぶオプ」か、サクソバンク証券やIB証券日本法人で店頭貴金属証拠金取引の銀オプションなどを対象にオプション取引を体験するのがいいかもしれない。

この記事で書いている内容は、インターネットで調べれば誰でも簡単に入手できる。オプション取引のメリットを知ったところで、実際に行動を起こす人はせいぜい100人に1人だろう。知っているだけでは何にもならず、行動した人だけが儲けられるというのは、ビジネスに限らず投資においてもまったく同じだ。