225オプションで億トレーダー(仮)になる目論見書

オプションの投資手法を学んで、億トレーダー(仮)を目指そう!

投資の必勝法は優位性のある売買ルールと資金管理ルールの組み合わせ

もし必勝法が存在するとすれば、期待値がプラスになる優位性のある売買ルールと資金管理ルールの組み合わせではないだろうか。ケリー基準は、複利で最大の利益を追求する資金管理ルールである。勝率60%で資産の20%のリスクを取ると、100回のトレードで資金が約7.5倍になることが期待できるほど効果は極めて大きいが、その分リスクも大きくなる。実際に運用する際には、算出されたオプティマf値の1/2の値を採用する投資家も多いと聞く。

オプティマf値を計算してみると、勝率1%の重さを痛感する。勝率55%ではオプティマf値は10%となり、100回トレード後の資産は元金の約1.7倍にしかならない。本当の勝率は55%なのに、勝率60%と過信して資産の20%を賭け続けると、100回トレード後には倍になるどころか、元金はまったく増えない計算になる。資金管理を間違ってしまうと、勝率55%の優位性がある売買ルールでも利益が残らない。いかに資金管理が重要な要素であるかがわかる。

算出されたオプティマf値の1/2の値を採用する方法は「ハーフケリー」とも呼ばれている。勝率60%の時に20%ではなく半分の10%を採用するということは、勝率55%のオプティマf値がちょうど10%なので、勝率を55%と控えめに見積もったことと同じになる。すでに触れたように、勝率55%でリスク10%だと100回トレードして資産は約1.7倍という計算になるが、その売買ルールに勝率60%の実力があれば、資産10%のリスクでも約4.5倍になることが期待できる。

金管理ルールだけで儲けることはできるのだろうか。過去には、数学者が「勝率50%でも儲かる」とうたった必勝法らしきものを考案している。リスクリターン比率1:1で勝率50%なら理論上は儲からないはずだが、資金管理を工夫することで利益をひねり出そうという試みである。明らかに期待値がマイナスであるはずのカジノにおいても、必勝法と喧伝される賭け方がいくつか知られている。これらの資金管理ルールからも、投資に応用できそうなヒントがいくつも得られる。