225オプションで億トレーダー(仮)になる目論見書

オプションの投資手法を学んで、億トレーダー(仮)を目指そう!

投資で勝つためには売買手数料やスプレッドを甘く見てはいけない

株やFXは、上がるか下がるかのどちらかなので勝率は50%なのに、儲けてる人は2割程度しかいない、とよく言われる。行動経済学的には、人間は損をする行動を選択しがちという面もあるかもしれないが、投資で個人投資家が苦戦しているのは、売買手数料を考慮すると実際の勝率は50%に満たない点も影響しているだろう。FXではスプレッド、カジノのルーレットでは親の総取りになる「0」や「00」が業者の利益=売買手数料に相当する。

ルーレットの還元率は、「0」しかないヨーロピアンで97.3%、つまり2.7%が手数料相当分になる。0.973を25乗すると約0.50になることから、「ルーレットは還元率が高そうに見えるが、25回プレイすると資金がほぼ半分になる超不利なギャンプルだ」と書いている人がいたが、さすがにこれは暢気な勘違い。この計算だと、毎回有り金を全部を賭けていることになる。毎回2.7%の手数料分が減ってしまうのは、資金全体ではなく賭け金の部分だけである。

有名なバルサラの破産確率表では、ペイオフレシオ(損益率)1.0なら勝率50%でも破産確率100%となる。勝率50%で破産確実なら、投資で儲からないのも当然と思うかもしれない。バルサラは、毎回資金の一定比率を賭け続けた場合の破産確率を算出したもの。勝ち→負け、負け→勝ちのどちらでも1勝1敗なのに資金は微妙に元金割れとなる。つまり、勝率50%なら少しずつ資金が減り続けるので、最終的には破産してしまうという理屈だ。

EAのバックテストをすると、期待に反して損益グラフが綺麗に右肩下がりになったとしよう。ならば売りと買いを逆にすれば右肩上がりになるはず、と思いきや、逆にしても右肩下がりになることが多い。これは売買ロジックにほとんど優位性がなく、逆にしてもきっちりスプレッド分負けるという一番使えないEAだ。この種のEAはスプレッドを甘く設定すると、一転して優秀に見えてしまうので始末が悪い。それだけFXではスプレッドの影響が大きいことがわかる。