225オプションで億トレーダー(仮)になる目論見書

オプションの投資手法を学んで、億トレーダー(仮)を目指そう!

投資としてメリットの多いオプショントレード、障害は流動性が低いこと

225先物やオプションの出来高は、JPXのウェブサイトで公開されている。最新データ(3月14日分)によると、225オプションの出来高は85,116枚。225先物(ラージ69,904枚、ミニ1,019,588枚)には及ばないものの、出来高そのものは決して少なくない。しかし、1枚あたりの平均約定価格は約124円。3月15日ナイト始値でATMのプレミアムを見ると、4C21500が225円、4P21375が340円なので、OTMに約定が偏っていることがわかる。

225オプションの大きな障壁は、ITMでは一気に流動性が低くなることである。毎日引けでショートストラングルを仕掛けて、翌日の寄りで決済するデイトレ手法に興味を持ち、フォワードテストのつもりで模擬売買をしてみたが、引けや寄りの取引開始時刻に売買が成立せず、日経平均がかなり動いた後で「始値」をつけるケースが多かった。

バックテストでは、JPXのデータクラウドから購入した四本値の「始値」や「終値」を使うしかないが、実際に寄りや引けに成行注文を出していたとすれば、まったく異なる値がついていた可能性が高いのである。これでは、バックテストの信頼性はないに等しい。ショートストラングルやレシオスプレッドなど、OTMのオプションを売る手法についても、相場の急変動で損切りを余儀なくされた際にも、同じ現象が起きる可能性がある。

深くインした場合は、シンセティック(合成)ポジションを使って損益を確定する方法が使える。たとえば、4P21500を売っている時に日経平均が21000円に急落したので損切りしたい場合、先物のミニ4月限を10枚売ると同時に、同じ権利行使価格の4C21500を1枚買う。「4P21500の売り+4C21500の買い」は先物の買いと同じなので、以後の値動きには中立のポジションになる。そのポジションをSQに持ち込めば、理論値で損切りできたことになる。