オプション取引で1億円儲けたい、私が億トレーダー（仮）を目指すワケ

私がネット証券に口座開設を申し込んだのは、1999年の暮れだったと記憶している。当初は寝かしている預金が多少増えればいいという安易な気持ちで、いわゆる優良株を単に買って持っているだけの、とうてい「運用」とはいえないものだった。運任せの要素が多く、株式市場の地合いがよい時は資産を増やせたが、リーマンショックのような局面ではこれまでの利益を吐き出し思ったほどは儲からなかった。何の戦略もないのだから当然だろう。

東日本大震災をきっかけに、投資に対する考え方というか目的が大きく変わった。大震災直後に東京を離れる人が結構いた。さすがに東京での仕事をすべて投げだし、すぐに実家に帰ろうとは考えなかったが、実家には一人暮らしの老いた母親がいる。いずれは実家に戻らないといけない、という現実問題を強く意識するようになった。もっと早く準備するべきだったが、田舎では充分な収入を得られないと思い込んでいて、意図的に避けていたのかもしれない。

実家に戻って母親の世話をしながら、安定した生活を送るにはどうすればいいか。そんなムシのいい方法はそもそも存在しないのだろうが、可能性があるとすれば、投資がもっとも現実的ではないか。しかし、今の投資スタイルでは、年間ベースの収支さえまったくのバラバラ。投資の利益だけで安定した生活など思いもよらない。実家に戻る時までに、投資でコンスタントに儲けられるスキルを身につけようと、投資と真剣に向き合うことを決心した。

過去のわずかな体験や自分の性格から、安定した利益を目指すなら、私にはシステムトレードが向いていると自己診断した。とりあえずの目標は、「億トレーダー（仮）」になることに設定した。1億円という数字には何ら根拠はないが、投資をメインの収益源にするのであれば、ある程度まとまった資金が必要と考えたからだ。そんなわけで、このブログは億トレーダー（仮）になる過程を記録する実戦譜にしていきたいと思っている。