225オプションで億トレーダー(仮)になる目論見書

オプションの投資手法を学んで、億トレーダー(仮)を目指そう!

投資家にマインドセットは不要?行動経済学の方が投資に役立つ

ビジネスや投資において、「マインドセット」が重要だと言う人が多い。マインドセットとは、経験や先入観によって形成された思考パターンのこと。重要な場面でネガティブな行動を選択してしまうようなケースでは、マインドセットが影響していると考えられる。正直なところ、私はマインドセットには興味が沸かず、これまでマインドセットのことを特に学んでこなかった。覚悟や気合といった根性論に近いニュアンスで語られることが多いと感じていたからである。

相場の世界では、パニックになって自分のルールから外れた売買を繰り返して損するような行動を「メンタルが弱い」と表現されることがある。金銭の損得が絡む意思決定において、人間は損をする行動を選択しがちなことは心理学的にも証明されている。それを研究するのが行動経済学である。人生を長く経験するうちに固定化されたマインドセットを強引に変えようとするより、行動経済学を少しでも学んだ方が投資に役立つように思う。

具体的な成果として有名なのが、プロスペクト理論コンコルド効果(埋没費用効果)などである。プロスペクト理論は、事前に決めた利幅に届く前に手仕舞ってしまう「チキン利食い」が例としてよく引用される。コンコルド効果とは、これまでの金銭的や時間的投資を諦めきれず、勝算が持てないにもかかわらず、同じ対象への投資を続けることを指す。株に例えると、入れ込んだ銘柄を損切りできない「銘柄に惚れる」状態が近いかもしれない。

行動経済学マーケティングにも応用されている。たとえば、プロダクトローンチでは30分~1時間の動画を3~5本見せた後で販売を開始するパターンが多いが、何日にもわたって長時間の動画を見てしまった見込み客は、時間的投資を取り返すには高額でも教材を購入して儲けるしかない、という心理になる。行動経済学の原理がわかれば、自分が過去にとった行動も冷静に分析できるし、これからの投資にも活かせるだろう。